初等代数学[17N0029]

科目名
Course Title
初等代数学[17N0029]
First Course in Algebra
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種 全学共通科目 クラス 全学科
CCBM キャリアデザイン  
単位数 2.0単位 履修年次 1

担当教員 堀江 充子
学期 前期
曜日・時限・教室
木曜 5 6 理学部2号館507室

受講条件・その他注意
特になし

授業の形態
講義

教科書・参考文献
高木貞治著「初等整数論講義」(共立)、松坂和夫著「代数系入門」(岩波)など

評価方法・評価割合
期末試験=100%

主題と目標
整数を中心的な話題として、代数学の初歩を学ぶ。数学的帰納法の原理などの自然数の特徴づけから始め、加法群、環としての整数、mを法とする剰余類群へと話を進め、簡単な不定方程式を解く練習をする。抽象代数学の土台にある具体例に親しむことが目的である。

授業計画
第1回
はじめに:代数学とは何かを歴史的な側面から解説する。
数概念の拡張(自然数1):Peanoの公理によって自然数を定義
第2回
数概念の拡張(自然数2):自然数の和と積を定義し、Peanoの公理を用いて、その基本的性質を証明
第3回
数概念の拡張(自然数3):数学的帰納法の原理、完全帰納法
第4回
数概念の拡張(整数):自然数を元に、整数を構成。群および環の定義 数概念の拡張(有理数):整数を元に、有理数を構成。
第5回
数概念の拡張(実数):有理数を用いて実数を定義。Dedekindの切断 数概念の拡張(複素数):代数学の基本定理(証明はここではしない)。複素平面上の単位円上の正多角形の頂点を表す複素数の集合と巡回群
第6回
整数に於ける除法(1):Euclidの互除法と最大公約数
第7回
整数に於ける除法(2):1次不定方程式(未知数が2つの場合)のEuclidの互除法による解法。実例計算練習
第8回
整数に於ける除法(3):1次不定方程式(未知数が3つ以上の場合)の解法、実例計算練習
第9回
素数:素数の定義とGaussの補題。整数の素因数分解の一意性。素数が無数に存在すること証明。
合同式(1):合同式の計算とmを法とする剰余類のなす環について。剰余類、完全代表系について。
第10回
合同式(2):一次合同式の解法。中国の剰余定理。実例計算練習
第11回
合同式(3):mを法とする剰余類のなす加法群と既約剰余類のなす乗法群。加法表と乗法表を作って、構造を調べる
第12回
合同式(4):1次不定方程式を合同式を用いて解く。
第13回
合同式(5):素数を法とする合同式
第14回
合同式(6):Fermatの定理、Eulerの関数、Eulerの定理、Wilsonの定理
第15回
合同式(7):原始根。原始根を用いた1次不定方程式の解法。mを法とする剰余類群と、既約剰余類群の構造と中国の剰余定理

学生へのメッセージ
数学の議論では、厳密性が求められます。この授業では、厳密に理解するとはどういうことかを、まず、自然数からどのようにして数の概念が構成されるかを通して示し、合同式の解法などを通して、公式の丸覚えではなく、自分できちんと理解し、厳密に考える練習をしていただきたいと思っています。