生物物理学[18C4002]

科目名
Course Title
生物物理学[18C4002]
Biophysics
科目区分・科目種 生物学科 クラス 生物学科
CCBM キャリアデザイン  
単位数 2.0単位 履修年次 1

担当教員 最上 善広
学期 後期
曜日・時限・教室
火曜 3 4 理学部1号館401室

授業の形態
講義

教科書・参考文献
下記 URL より該当するテキストをダウンロードすること
http://bios.cc.ocha.ac.jp/OpenBio/MOGText/

評価方法・評価割合
期末試験,小論文(レポート)

主題と目標
生命現象は複雑多岐にわたる物理・化学反応から成り立っている.機能集合体としての生命(生体)を理解する上で,それらを構成する素過程を理解することが重要となっている.
 講義では,生命現象の記載に使われる物理理論を項目毎に取り上げ,それらに対応する生命現象について,研究・解析の手法を示しながら,それらの現象を物理学的側面から解説して行く.

授業計画
講義は,以下の項目について,理解度を判断しながら数回に分けて行う.

1.イントロダクション(重力,歩行運動)
生命現象の物理的側面を扱ってゆく上での最初の例として,地球重力と生命との関わりを取り上げる.その関わり合いの中から,重力と行動(運動)の関係に着目し,私たちが日常的に行う歩行運動を取りあげてみる。

2.生物のボディープラン (弾性,変形(歪み),アロメトリー)
生物の体作り(ボディープラン)取り上げ,その多様性のもととなる力学的要因を考えてみる。代謝に基づくボディープラン(体表面積の法則)を評価し,それが力学的に支持されるものかどうかを問い,弾性理論に基づく体作りへ展開する。

3.粘性と生体運動 (粘性,レイノルズ数,ミクロスケールでの運動,ブラウン運動)
生命現象を扱う上で,「周りに水がある」状況を常にイメージしておく必要がある.ではどんなイメージを持ったらよいのだろうか.ここでは水中での物体の運動を取り上げ,その状況を理解することで,イメージ作りにつなげて行く。そのためのモデルケースとして,サイズの違う生き物(ヒトとゾウリムシ)に注目し,その運動(遊泳)を取り上げる.スイミング・プールでの我々の常識(経験)はゾウリムシにも通用するのだろうか。
さらに,水の中に物体が浸かっている状況で,物体のサイズを小さくしてみる。すると,周りの水分子は相対的に大きくなり,その物理的作用が異なってくる.そこではブラウン運動に代表されるような,確率論が支配する世界である.そのような状況での「動き」はどのように扱われるのだろうか。

4.拡散と輸送現象(ブラウン運動,拡散,単体輸送,チャネル,浸透圧,自由エネルギー)
物理的な要因が大きく寄与する受動輸送を取り上げ,細胞質(水溶液)や細胞膜(脂質の薄膜)を通して,物質が移動する際の特徴を理解する。また,浸透圧現象を応用して,溶液の濃度変化に伴うエネルギーの出入りの定量化を行う。

時間外学習
ウエッブテキストや,参考文献を元に学習を進めること。必要に応じてミニレポートを課すので,その作成を行う。

学生へのメッセージ
格別のオフィスアワーは設定しない.質問等は随時受け付ける.授業で伝えられることは限られている.授業項目を理解するだけでなく,それらから派生するいろいろな事柄に目を向けてほしい.そのためのヒントや,資料を提供する用意はできています.