生命と環境10 環境問題と社会[21A2013]

科目名
Course Title
生命と環境10 環境問題と社会[21A2013]
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種 文理融合リベラルアーツ クラス 三菱UFJ環境財団寄附講義
CCBM キャリアデザイン  
単位数 2.0単位 履修年次 14

担当教員 長谷川 直子
小谷 眞男
森 義仁
学期 後期
曜日・時限・教室
月曜 3 4 理学部3号館701室

授業の形態
講義,対面授業のみ,実施方法検討中

教科書・参考文献
教科書は特に指定しない。必要に応じて参考文献を紹介する。

評価方法・評価割合
小論文(レポート)=授業の中でコメントシートを記入してもらう。これの提出が成績の重要な指標となる,発表=グループワークでの発表がある,授業への参加態度

主題と目標
私たちが暮らす社会では、様々な科学的な知見によって社会の仕組みが成り立っている。私たちの社会は、科学・科学技術の成果を大いに享受し、科学の知見を貴重な共有財産とする、「高度に科学化された社会」といえるであろう。したがって科学・科学技術の問題は一部の専門家だけしか関係がないような特殊な問題ではなく、あらゆる市民がそれと抜き差しならない関係を持っているような問題である。とりわけ環境問題は、科学の知見を大いに必要としていると同時に、現在の科学の知見を持ってしてもすべてが解明されているとはいえず、その中で社会の仕組みを作っていかなければならない。
この講義では、環境問題にはこんなものがありますよ、ということを単にバラバラな知識として学ぶことを目的としているのではなく、個別の問題はあくまで例として取り上げるにすぎない。この講義がねらいとするのは、環境問題にかかわる科学の不確実性、科学と社会の関係や、その中で生じる利害対立構造、科学や科学技術に関する社会的な意思決定といった事柄を学び、環境問題を巡る社会の大きな構造を理解し、また科学的に解明されていない点の多い環境問題についての集団的決定をどのようにすればよいのかをひとりひとりが考える機会を提供することにある。
この講義は、上記のようなことを概観するパート(講義の始めと終わり)、あるテーマを様々な視点から考えるパートに大きく2分される。今回、テーマとしては新型コロナウイルス感染症と地球温暖化をとりあげる。
この科目は講義ではあるが、毎回の授業の最後に可能な限り、自分で考える時間、ディスカッションする時間を設け、将来社会へ出たときに自ら考え行動できる基礎を作ることを目指す。
なお、13回の講義の他にALHとして学生の能動的な活動を確保する。ここで予定している学外実習はてんぷら油リサイクルバスを使った日帰り森林保全体験ツアーである。NPO法人JUON Networkの協力により、埼玉県神川町での森林保全体験、森林間伐材を使った割り箸を作っている障害者福祉施設の見学、環境保全型・福祉重視型活動を行っている飲食チェーンの工場見学、国産有機大豆を使った味噌醤油工場の見学を予定している。

授業計画
三菱UFJ環境財団寄附講義「環境問題と社会」講義計画案
後期 月曜3-4限 (10:40-12:10)*10/11は予備日とする(開講可能性あり)
1 10/4 概観 導入
担当:長谷川 直子・小谷 眞男・森 義仁 
「授業の概観:地球規模の環境問題―市民生活の視点からー」
2 10/18 担当:尾内 隆之(流通経済大学法学部教授)
「環境問題と政治・裁判――日常生活からの問い直し」
3 10/25 担当:廣渡 清吾(東京大学名誉教授、元日本学術会議会長)
「市民社会と環境問題――日本学術会議の役割。ドイツの倫理委員会との対比から」
4 11/1 テーマ1新型コロナ 新型コロナ(1)担当:尾内 隆之(流通経済大学法学部教授)
「政治学的視点から見た新型コロナ――“科学的助言”の政治学」
5 11/8 新型コロナ (2)担当:柊元 巌(くきもと・いわお、国立感染症研究所病原体ゲノム解析研究センター室長)
「感染症研究者の立場から見た新型コロナ」
6 11/15 新型コロナ (3)担当:鍛治 信太郎(朝日新聞東京本社)
「科学ジャーナリストの立場から見た新型コロナ:専門家の発言を社会はどう受け止めれば良いのか」
7 11/22 新型コロナ (4)グループディスカッション
「新型コロナ問題に関わる様々な利害関係者の役割を振り、議論する」
8 11/29 テーマ2地球温暖化 地球温暖化問題 (1)江守 正多(国立環境研究所)
「気候変動予測はどのように行われているのか。専門家の立場からみた地球温暖化」
9 12/6 地球温暖化問題 (2)鍛治 信太郎(朝日新聞東京本社)
「地球温暖化問題を取り巻く言説ーージャーナリストの視点から」
10 12/13  地球温暖化問題 (3)こども環境白書担当者(環境省)
「地球温暖化問題のような、科学的な視点+国際政治がからむ、をどうやって教えるのか、理科教育(科学教育)のあり方の問題」
11 12/20 地球温暖化問題 (4)グループディスカッション
「地球温暖化問題に関わる様々な利害関係者の役割を振り、議論する」
12 1/17 まとめ
担当:藤垣 裕子(東京大学教授)
「環境問題と社会に関する学術のあり方1―科学者の責任―」
13 1/24  まとめ
担当:小林 傳司(大阪大学教授)
「環境問題と社会に関する学術のあり方2―コンセンサス会議―」
14/15 ALH 割り箸バスツアー(終日) 11月の週末の予定
担当:森、長谷川

時間外学習
授業時間内にコメントシートを書く時間が取れない場合がある。その場合にはコメントシートを記入する時間を確保する必要がある。

学生へのメッセージ
この授業は、三菱UFJ環境財団からの寄付により実施され、普段は聞くことができない、学外の第一人者の方がゲストスピーカーとして多く来られます。めったにない機会ですので多くの学生の履修を期待します。