平和構築論U(1)[22B2119]

科目名
Course Title
平和構築論U(1)[22B2119]
Peace Building U(1)
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種 グローバル文化学環 クラス グローバル文化学環
CCBM キャリアデザイン  
単位数 1.0単位 履修年次 34

担当教員 小林 誠
学期 1学期
曜日・時限・教室
月曜 3 4 演習室(IACS)(人間文化研究科棟508室)

(1)、(2)が付く科目の履修方法
この科目は、(1)又は(2)を独立した科目として履修することができます。

受講条件・その他注意
「平和構築論U(1)」は「平和構築論U」の前半に当たる。「平和構築論U(2)」と合わせて履修することを奨めます。「国際関係論」、「平和構築論T」、「リベラルアーツ生活世界の安全保障4 平和と暴力」を受講していることが望ましい。

授業の形態
演習,一部対面授業あり,対面授業のみ

教科書・参考文献
テキストは、受講生の興味関心を勘案し後日決定します。日本語文献を主に講読するが、英語文献も用います。日本語文献では、モーゲンソーやブルなどの古典のほか、ジジェク、バウマン、ナイ、ホッブズボーム、モンクなどを考えています。また次の以下の基本文献をあらかじめ読んでおくことを勧めます。
(1)エドワード・H・カー『危機の二十年』岩波文庫
(2)ジョセフ・ナイ/デイヴィッド・ウェルチ『国際紛争』有斐閣

ALH区分
ALHとして実施

評価方法・評価割合
その他=報告、発言、討論への貢献などの平常評価を行う。

主題と目標
 専門としての国際関係学、平和研究、政治学を学ぶ授業である。国家はどのように成り立ち、それらはどのように国際関係を取り結んでいるのだろうか。また同時に、国際機関、NGO、多国籍企業、移民・難民などを含んだ多様なアクターが国家間関係を内包する多層的な諸関係をどのように形成しているのだろうか。国際紛争や国際協力の実例を通して、暴力を緩和して平和を築く構想を打ち立てたい。
 基本文献の精読から始め、順次、応用的な知識を身につけ、独自の専門的な研究力量を高めたい。なお、卒業研究の導入としての指導の意味合いもある。

授業計画
(1)ミニ講義1「現代世界における暴力と平和」
暴力を制御するために国家は形成されたが、国家が脅威そのものになることも少なくない。暴力と平和の逆説を説明する。
(2)ミニ講義2「個人、国家、世界」
世界を認識するときの基本的な3つの分析レヴェルの問題を扱う。平和と暴力を考察するとき、個人に注目すべきか、国家に注目すべきか、国際システムに注目すべきだろうか。
(3)文献講読1:「ウェストファリア・システムとは何か」
基本的な世界認識を体得するため、リアリズムとリベラリズムの基本文献を講読する。
(4)文献購読2:「グローバリゼーションとは何か」
現代世界の変容を反映したグローバリゼーションについての基本文献を講読する。
(5)文献講読3:「新しい脅威とは何か」
現代世界では脅威は古典的な国家間紛争よりも、不正規戦、テロ、大規模環境破壊、パンデミックなどの新たな脅威である。これら新しい脅威についての文献を講読する。
(6)文献講読4:「世界を席巻するネオリベラリズムと社会的排除」
市場メカニズムを重視するネオリベラリズムの世界的拡大が現代の特色だが、それに連れて移民排斥やヘイトスピーチに象徴される国家の反動が起きている。ネオリベラリズムとネオネショナリズムの文献を講読する。
(7)ミニ講義3:「グローバル・ジャスティスの未来:人権、民主主義、環境、ジェンダー」
以上で学んだように、現代世界は平和に向かっているとは言えない。これに対しグローバル・ジャスティスをどう打ち立てるかは重要だが、慎重に議論する必要がある。講義形式でサーベイを行う。
(8)ミニ講義4:「世界の中の日本、日本の中の世界」
現代世界の変容の中で日本の置かれている位置を学び、講義形式で課題を議論する。
(9)文献講読5:「開発の時代の終わり」
現代文明の限界を鋭敏に指摘し、脱開発の方向を示す文献を講読する。
(10)文献講読6:「グルーバル・プロブレマティークとしてのコミュニティ」
地域の編成が大きく変化している。移民受入れや多元的共生についての文献講読を行う。
(11)文献購読7:「地球市民社会の挑戦」
世界社会フォーラムに象徴されるようなNGOの連携が形作る地球市民社会についての文献講読を行う。
(12)自由研究1
履修者が選んだ文献について講読を行う。
(13)VTR鑑賞と討論
現代世界の平和と暴力に関連した映画の主要部分を鑑賞し、総括討論を行う。
(14)(15)夏季合宿
ディベート、文献講読、研究発表、DVD鑑賞と討論を行う。

時間外学習
ALHでは夏季合宿を行う。通常の授業では、課題に指定された文献を読み、報告とコメントを順番に分担するので、通常の授業以上に時間外学習が必要である。そのほか、学外の公開イベントへの参加を予定している。

学生へのメッセージ
国際関係論・平和研究・政治学の専門的な研究を進める演習形式の授業です。大学での自分の研究のコアを作る作業なので、主体的に参加してください。基本的には文献講読とそれに基づいた自由討論で進め、適宜、ガイドのための講義を入れます。

学生の問い合わせ先
小林誠にメールをください。kobayashi.makoto@ocha.ac.jp