政治学総論U[22B5015]

科目名
Course Title
政治学総論U[22B5015]
Introduction to Political Science U
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種 教育科学コース クラス 文教育学部
カラーコード キャリアデザイン  
単位数 2.0単位 履修年次 14

担当教員 小林 誠(KOBAYASHI MAKOTO)
学期 後期
曜日・時限・教室
月曜 5 6 共通講義棟1号館301室

受講条件・その他注意
経済学、法学、社会学、国際関係学などの基礎的な素養があると理解が深まる。

授業の形態
講義,対面授業のみ

教科書・参考文献
教科書は特に用いない(レジュメを毎回配布する)。参考文献は適宜指示する。

ALH区分
ALHとして実施

評価方法・評価割合
期末試験=70%,その他=15%(平常点:コメントカード、発言、討論など),ALH(アクティブ・ラーニング・アワー)=15%(示された課題に取り組む)

主題と目標
現代の世界各地の政治の実態を動態的に理解することが授業の目的である。まず全体主義(ナチズム、スターリニズム、毛沢東体制、北朝鮮など)、権威主義(中国、ロシア、多くの途上国)、民主主義(西欧諸国、米国、日本、韓国)という政治体制の特徴と仕組みを概観して学ぶ。同時に体制変動がどのように起こり、世界的な民主化や反民主化の波状的トレンドが生じる様子を理解する。授業の後半では、アイデンティティ・ポリティクス、ジェンダー・ポリティクス、ポピュリズム、サイバーデモクラシー、討議デモクラシーといった現代のアクチュアルな政治問題を具体的に学ぶ。

授業計画
1. イントロダクション:政治体制の中の私
世界各地の政治、多様性、波状の大規模トレンド
2. 全体主義体制1:ナチズムとスターリニズム
3. 全体主義体制2:毛沢東主義、カンボジアのポルポト政権、現代北朝鮮
4. 権威主義体制1:スペインのフランコ体制、ラテンアメリカの官僚的権威主義、アジア開発独裁
5. 権威主義体制2:権威主義の溶解と民主化(フィリピン革命、韓国民政移管)
6. ALH (現代の途上国政治を考える)
7. 民主主義体制1:民主主義とは何か
選挙、説明責任、政権交代
8. 民主主義体制2:民主主義の多様化と深化――ウェストミンスター型/コンソシエーション型、参加民主主義と草の根民主主義
9. ALH(現代日本政治の課題を考える)
10. 現代政治の問題点1:奇妙な日本政治
天皇制、政権交代のない民主主義、男性支配
11. 現代政治の問題点2:ポピュリズムの不思議
ポピュリズムは民主主義か、反民主主義か
12. 現代政治の問題点3:ジェンダーポリティクス
家父長制、バイオポリティクス、アファーマティブ・アクション
13. 現代政治の問題点4:ナショナリズムの反転
原初主義的ナショナリズムと道具主義的ナショナリズム
14. 現代政治の問題点5:サイバーデモクラシーの可能性
SNS言論空間、監視と操作、新しい公共性
15. 21世紀の新たな政治への構想:民主主義は私たちと社会のつながりを回復する

時間外学習
ALHでは世界各地の政治状況について調査をしてミニレポートを書く課題に取り組む(2回)。他の講義に関しては、適宜指示された参考文献を読み、予習と復習を行うことが求められる。

学生へのメッセージ
映像資料、レジュメ、文献資料などを多数用いて、双方向・参加型講義を進める。グループ討論も加味する。関連する映画や美術展などにも足を運ぶことを推奨する。主体的な参加を期待したい。

学生の問い合わせ先
小林誠(kobayashi.makoto@ocha.ac.jp)