アリストテレス『弁論術』第1巻の講読
ギリシア古典期の哲学はソフィストや弁論家への対抗意識から成立した側面があるが、その対抗意識から新たな弁論術を作り上げ、その成果が記載されているのがアリストテレス『弁論術』である。ただし、アリストテレスの著作は概して難解であり、手ほどきなしで理解することは難しい。本講義はその理解を受講生に獲得してもらうために、テキストの内容を確認しながら精読していく。 この精読は、単に古典的著作に取り組むときの方法を習得するのみならず、われわれが言葉を語るときの作法や、説得力ある論証の作り方といった、リベラルアーツに類する技能を習得する足掛かりになるだろう。
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