微分積分学6[22C5174]

科目名
Course Title
微分積分学6[22C5174]
Calculus 6
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種 情報科学科 クラス 情報科学科
CCBM キャリアデザイン  
単位数 2.0単位 履修年次 2

担当教員 神山 翼
学期 2学期
曜日・時限・教室
月曜 7 8 共3-409【情報科学講義室1】
金曜 7 8 共3-408【情報科学講義室2】

受講条件・その他注意
・微分積分学1-4の内容を前提とします。自信のない方は(出来ればある方も)復習しておいて下さい。
・原則として試験で成績を評価する予定ですが,必要に応じて授業への参加態度(出席・演習発表・演習課題等)を加味する可能性があります。

授業の形態
講義,演習,対面授業のみ

教科書・参考文献
板書ノートを取ってもらうことで教科書になるようにします。
ただし授業時間は有限なので,より詳細な説明が必要な部分は指定教科書として
・田崎晴明著『数学:物理を学び楽しむために』
(http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/mathbook/ にて無料でダウンロード可能)
をしばしば参照すると思います。また参考書が欲しい場合は,
・稲津將著『解ける!使える!微分方程式』北海道大学出版会
・小林亮・高橋大輔著『ベクトル解析入門』東京大学出版会
は本講義の考え方と共通する部分が多く,演習問題も豊富です。

ALH区分
ALHとして実施

評価方法・評価割合
期末試験,中間試験,授業への参加態度,ALH(アクティブ・ラーニング・アワー)

主題と目標
【前半】常微分方程式
微分方程式というのは,大雑把にいうと「導関数を含んだ方程式」のことです。なぜあなたはこの世に生まれて,貴重な人生の一部をわざわざ微分方程式の勉強に充てなければいけないのでしょうか?それは,この世の様々な現象(たとえば物体の運動,化学反応の速度,野生生物の個体数の増減,恋愛の相性,...)の本質を抽出してみると,なぜか微分方程式によって記述するのがうまくいくからです。なぜ我々の生きる宇宙がこんなにも微分方程式と相性が良いのか不思議で仕方がないですが,不合理なほどあらゆる場面で役に立つので,勉強しておきましょう。特に情報科学では,シミュレーションやコンピュータグラフィクスの道具として必須です。また微分方程式を勉強すると,なぜあなたが高校から頑張って微積分を勉強してきたのか,少しずつですが見えてくるかもしれません。
【後半】ベクトル解析
ベクトル解析では,ベクトルを微分積分したり,ベクトルで微分積分する方法論を学びます。高校までは図形問題を解くためのおもちゃに過ぎなかったベクトルを微分積分と組み合わせることによって,グラフの傾きの大きさだけでなく傾斜の向きを記述できたり,水の流れを調べるだけで水が湧き出している場所を知ることができたりします。また物理学とのつながりとしては,特に流体力学や電磁気学においてベクトル解析は強力なツールなので,空気・水の流れや電磁気的な現象をコンピュータ上で再現する際には必須の知識となります。高校の頃には知る由もなかったベクトルの便利さと奥深さを,少しでも噛み締めてもらえると幸いです。

授業計画
微分積分学5と6で,下記の内容を学びます。
第1章 微分方程式とは何か
1.1 微分方程式
1.2 なぜ我々は微分方程式を学ぶか
1.3 一般解と特殊解
第2章 1階微分方程式
2.1 変数分離形
2.2 連立1階微分方程式
第3章 線型微分方程式
3.1 線型斉次微分方程式
3.2 なぜ線型がオイシイか
3.3 斉次方程式の一般解
3.4 定数係数線型斉次微分方程式
3.5 線型非斉次微分方程式
(中間試験)
第4章 ベクトルの掛け算
4.1 内積
4.2 外積
第5章 場の積分
5.1 場とは何か
5.2 スカラー場の線積分
5.3 ベクトル場の線積分
5.4 曲面
5.5 スカラー場の面積分
5.6 ベクトル場の面積分
第6章 場の微分
6.1 勾配(グラディエント)
6.2 発散(ダイバージェンス)
6.3 回転(ローテーション)
6.4 ナブラを含む恒等式
第7章 積分公式
7.1 ガウスの定理
7.2 ストークスの定理
(期末試験)

時間外学習
板書ノートをよく理解し,お渡しする演習問題をしっかり勉強してください。

学生へのメッセージ
私は微分方程式とベクトル解析が大好きですが,好きなものは人それぞれです。授業にはつい熱が入ってしまうと思いますが,応用数学の楽しさを皆さんに押し付けることがないように気をつけます。ただし,この授業の内容を使えるようになっておかないと,あとであなたが好きなことをやるときに困る可能性があります(微分方程式とベクトル解析は,どちらも汎用性高めです)。好きじゃなくても「しょうがないな」と思いながら,付き合いで勉強しておいても損はないと思います。
また私も神様ではないので,不勉強なところがあったり,間違いを教えることもあるかもしません。自然の前では誰もが平等ですので,私の言うことを鵜呑みにせずに,自分の頭で考える癖をつけて下さい。大学以上の勉強では,あなたの考えの方が教員よりも正しいということが日常的に起こります。一応私が教える立場ということになっていますが,気持ちとしては皆さんと一緒に学んでいけたらいいなと思っています。