インターネット工学[25R3008]

科目名
Course Title
インターネット工学[25R3008]
Internet Engineering
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種 文化情報工学科 クラス 文化情報工学科
コンピテンシー ◎問題解決力,○他者理解力
カラーコード
単位数 2.0単位 履修年次 1

担当教員 Le Hieu Hanh
学期 後期
曜日・時限・教室
木曜 7 8 文教育学部1号館308室

受講条件・その他注意
インターネットをはじめとするコンピュータネットワークの通信プロトコル技術に関しては文化情報工学基礎科目群(情報工学系)「コンピュータネットワークT」で扱う。オープンソースとオープンデータ、インターネットの倫理と法律を深く学ぶためには、合わせて共創工学共通科目群「知的財産論」、文化情報工学基礎科目群(情報工学系)「情報倫理」を履修することが望まれる。
毎回の授業終了後にリアクションペーパーの提出を課す。インターネットに関する専門知識の修得度および関心度向上について、リアクションペーパーの内容も合わせて評価する。また、インターネットの利活用に関する発見力・発想力については、学期末およびアクティブ・ラーニングの課題として提出するレポートの内容を基に評価する。

授業の形態
講義

教科書・参考文献
授業時に配付する資料

ALH区分
ALH(自発的な学習時間枠)※を実施する

アクティブラーニングの技法
ミニッツペーパー(リアクションペーパー)

評価方法・評価割合
小論文(レポート)=レポート=50%(学期末およびアクティブ・ラーニングの課題として提出),授業への参加態度=50%(リアクションペーパー、発言など),ALH(自発的な学習時間枠)=前記レポートに含む

主題と目標
授業の概要:
文化情報工学基礎科目群の情報工学系科目として1年次後期に履修する必修科目である。
現代社会の基盤であるインターネットの技術要素を理解し、そのうえに構築されているさまざまな応用技術やインターネットと社会との関係について学ぶ。このことは、Webデザイナーやインターネットの技術者でなくとも知っておくべき現代社会を生きるためのリテラシーである。Webサービス、コンテンツビジネスなどの産業やさまざまな社会生活においてインターネットを活用するための技術を知り、応用力を発揮するための基礎的な知識とする。
 
授業の到達目標:
1. 現代社会のあらゆる場面において活用可能なものになっているインターネットおよびWebに関する技術を学ぶ。(専門知)
2. Webサイト、Webサービスを構成する基礎技術を学び、インターネットを社会生活やビジネスに活用するための基礎知識を得る。(専門知)
3. インターネットの応用力を涵養するため、webページの作成やオープンソース、オープンデータの探索を実践できるようになる。(発見力、発想力)

授業計画
第1回
導入(講義)
インターネットの歴史から基本的な概念と仕組みまでを概説し、次回以降の授業への興味関心を向上させる。(専門知)
第2回
インターネットとテクノロジー(講義)
日々の生活で活用しているインターネットとWebに関する基礎知識や基礎技術について学習し、次回以降の内容を理解するための学習の基盤とする。(専門知)
第3回
文字コードと国際化(講義)
Webにおいて文字情報は、文字コードを用いて処理される。代表的な文字コードについて知るとともに、多言語対応について学ぶ。(専門知)
第4回
マルチメディア・データ(講義)
Webでは情報伝達の手段として文字情報だけでなく、静止画や動画、音声などの複数のメディアが使用されている。Webにおいてマルチメディア・データを扱うための技術として、デジタル化、情報圧縮、コンピュータ処理などについて学ぶ。(専門知)
第5回
ユーザインターフェース(講義)
ユーザインターフェース(UI)は、ユーザとの接点であり、ユーザエクスペリエンス(UX)を作り出す重要な要素である。Webの根幹を支えるUXについて理解するとともに、それを向上させるUIデザインについて、インターネットデバイスの多様化も踏まえて学ぶ。(専門知)
第6回
マークアップ言語によるテキストの構造化(1)(講義)
Webで複雑なレイアウトや体裁の文書など、構造化された文書を表現するために、マークアップ言語が用いられている。マークアップ言語のHTMLについて基礎から学ぶ。(専門知)
第7回
アクティブ・ラーニング1 マークアップ言語によるテキストの構造化(2)(演習)
第6回で学んだHTMLを用いてWebページを実際に作成する。これにより、マークアップ言語によるテキストの構造化について受講生各自が理解を深める。(発見力、発想力)
第8回
オープンソースとオープンデータ(1)(講義)
インターネットを通じて容易に利用できるオープンソース、オープンデータが増えている。それぞれの歴史からライセンスの考え方までを学び、応用への基礎知識とする。(専門知)
第9回
アクティブ・ラーニング2 オープンソースとオープンデータ(2)
受講生の関心領域に基づき、Web上の既存のオープンソースとオープンデータについてリサーチし、当該領域におけるそれらの意義や役割、課題についてレポートする。これにより、オープンソースとオープンデータに関する理解をさらに向上させる。(発見力、発想力)
第10回
インターネットとビジネス(1)(講義)
現代社会においてインターネットが破壊的変化をもたらした分野のひとつはビジネスである。EC(電子商取引)を中心に、インターネットビジネスを支える技術やサービスについて最新トレンドを踏まえて学び、理解する。(専門知)
第11回
インターネットとビジネス(2)(講義)
インターネットを通じて収集・蓄積されるビッグデータの山から有益な情報を抽出し、ビジネス課題を解決するためのデータサイエンスが注目を集めている。ビッグデータを収集・蓄積するための技術からデータサイエンスへの応用までを学び、理解する。(専門知)
第12回
インターネットとビジネス(3)(講義)
インターネットビジネスにおいて情報をパーソナライズし、ユーザひとりひとりに最適なWebコンテンツを表示するレコメンド技術は欠かせないものになってきている。実際の活用シーンを通じてその仕組みを理解し、効果や問題点について考える。(専門知)
第13回
インターネットの脅威とセキュリティ(講義)
インターネットの脅威とセキュリティは技術者だけが知っておけば良いものではない。最新のセキュリティトレンドの解説を通じてWebのセキュリティを学習し、その重要性を理解する。(専門知)
第14回
インターネットの倫理と関連する法律(講義)
インターネットにも相応しい使い方がある。特に情報発信においては差別や偏見、不快感を与える表現などに注意が必要である。インターネットの倫理と法律を理解する。(専門知)
第15回
まとめ(講義)
これまで学んできた内容を復習し、これからのインターネットについて考える。(専門知)

時間外学習
次回の授業範囲について配布資料の内容に基づき予習してください。

学生へのメッセージ
普段利用しているインターネットの仕組みや応用技術だけでなく、インターネットの論理・法律についてを理解したいといった場合、この講義の内容が基礎となります。

学生の問い合わせ先
オフィスアワー、連絡先は初回の授業でお伝えします。