非線形現象解析演習[25W0038]

科目名
Course Title
非線形現象解析演習[25W0038]
Practice on Analysis of Nonlinear Phenomena
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種 演習科目 クラス 大学院後期
コンピテンシー ◎批判的思考力,◎創造的思考力
カラーコード  
単位数 2.0単位 履修年次 13

担当教員 出口 哲生
学期 後期
曜日・時限・教室
月曜 5 6 理学部1号館225室

受講条件・その他注意
特になし。

授業の形態
演習

教科書・参考文献
参考書
川上則雄・梁成吉「共形場理論と1次元量子系」岩波書店
S. Chandrasekhar, The Mathematical Theory of Black Holes (Oxford University Press, 1998)
ジェームズ・B・ハートル「重力(上)」、「重力(下)」、日本評論社、 
小林昭七「曲線と局面の微分幾何」裳華房

ALH区分
ALHを実施しない

評価方法・評価割合
実習成果=50%,発表=50%

主題と目標
統計物理学や非線形物理学における非線形現象を理論的に解析する演習を行う。今年度は、一般相対性理論、微分幾何学と重力に関する理論、そして素粒子と宇宙物理の理論などを題材とする。特に、一般相対性理論に基づく重力波の理論を議論する。

そもそも曲面論における曲率の概念は非線形性を表す典型的な指標と言える。一般相対性理論は曲面論を一般化したリーマン幾何学の方法で定式化され、時空の曲率の時間発展を理論的に取り扱う学問である。このため、非線形性の宝庫であると言える。

演習では、時空の曲率の時間変化である重力波の理論の基礎を学んだ上で、理論的に研究への応用を試みる。すなわち、具体的に学んで分かったと思われる事柄や事項を黒板で発表することにより、理解をさらに深めることを目標とする。

授業計画
統計物理学や数理物理学さらには一般の非線形物理学における非線形現象に関する理論の演習を行う。今学期は、一般相対性理論、微分幾何学と重力に関する理論、そして素粒子と宇宙物理の理論などをも題材とする。例えば、量子可積分系の理論の演習、さらには、一般相対性理論の応用として、重力波の理論に関する理論的解析の演習を行う。

古典可積分系におけるソリトンなどは、非線形波動の典型例である。また、
一般相対性理論は、ガウスの空間曲面の理論を一般化するリーマン幾何学の視点から数学的に定式化される。一般相対性理論および重力の理論は、非線形性の宝庫であると言える。

全体として15回の演習を行う予定である。

時間外学習
教科書や論文に書いてあることが間違っている可能性も十分に考慮して勉強することが望ましい。

学生へのメッセージ
教科書や論文を批判的に読み、できる限り自分の力で内容を理解できるように努力することが望ましい。また、指定された参考書を必ず読まなければならないというわけではなく、必要性に応じて読み、あるいは他の本を用いることも当然可能である。