実験値解析法[20C3043]

科目名
Course Title
実験値解析法[20C3043]
Experimental Data Analysis
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種 化学科 クラス 化学科
コンピテンシー
カラーコード
単位数 2.0単位 履修年次 3

担当教員  
学期 後期
曜日・時限・教室
火曜 3 4 理学部3号館601室【ITルーム1】

授業の形態
講義,演習,実習・実技,全面オンライン

教科書・参考文献
本講義では、「ネコとはじめる統計学(黒瀬奈緒子、オーム社)」に基づいて進める。その他、統計解析に関する入門書のうち、パソコンのエクセルを用いて解答できる例題を含むものを参照してほしい。例えば、「入門はじめての統計解析(石村貞夫、東京書籍)」など。なお、統計学に強い苦手意識があるなら「マンガでわかる統計学(高橋信、オーム社)」、理論の概略を視覚的にわかりやすく理解するなら「統計学図鑑(栗原伸一・丸山敦史、オーム社)」などがおすすめ。

評価方法・評価割合
発表=100%

主題と目標
私たちは、ニュースやSNSなどにおいて様々な情報に接している。その多くは実験や観察を通して得られたデータに基づき、解析から導かれた結果を評価・考察している。統計解析を扱う書籍の多くは、難解な数式を駆使した理論中心で、どの解析法をどの場合に用いるのか、得られた結果をどのように評価するのか、という実用へのリンクに至りにくい傾向にある。そのため、本講義「実験値解析法」では、解析理論については概略中心にし、具体的な実験データをどのように解析し、評価・判断するのかを重点的に学ぶ。具体的には、身近なネコをテーマに典型的な例題・問題に取り組み、マルチメディアを用いて解説する。授業内容に不安があっても、継続して授業に参加し、繰り返し復習し理解を深めてほしい。本講義では、受講生が自分の実験値に対し適切な解析法を判別し、その結果を的確に解釈する能力を身に付けることを目標とする。

授業計画
集団から抽出されたデータに含まれる誤差の性質を知り、誤差を含むデータを解析し、真の値にいかに近づくかを検討するべく、本授業では以下の項目を学習する。
第1回_ガイダンス〜統計学でできること〜
第2回_標本と母集団、度数分布表とヒストグラム
第3回_平均・分散、データの種類、変動係数
第4回_基準値と偏差値
第5回_誤差の種類、標準偏差・標準誤差
第6週_散布図と相関係数、データの標準化
第7週_2項分布と正規分布
第8週_標準正規分布、信頼区間と信頼係数   
第9週_単相関係数、相関比、クラメールの連関係数
第10週_カイ2乗分布・カイ2乗検定
第11週_t分布・t検定
第12週_F分布・F検定
第13週_回帰分析
第14週_決定係数
第15週_重回帰分析

時間外学習
アクティブラーニングとして、1)英文の原著論文におけるデータ解析例を調査し、2)教科書や参考文献、図書館にある統計学の書籍と授業の学習内容との関連性について調べ、それぞれ小レポートとして提出する。

学生へのメッセージ
私たちの身の回りには、偏差値や経済予測など、統計に関する情報にあふれている。そして受講生は将来統計解析を必要とする仕事に就き、自分のデータからその傾向を分析・評価する必要があるかもしれない。難解な数式の羅列に心折れることなく習得に励み、統計学を身につけることで自信をもって活躍してほしい。