分子遺伝学実習[22C4024]

科目名
Course Title
分子遺伝学実習[22C4024]
Laboratory Course of Molecular Genetics
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種 生物学科 クラス 生物学科
コンピテンシー
カラーコード
単位数 1.0単位 履修年次 3

担当教員 佐藤 敦子
学期 前集中

受講条件・その他注意
分子遺伝学を履修していることが望ましい。

授業の形態
実習・実技

教科書・参考文献
(参考書)日経Linuxの雑誌4月号(バックナンバーで4月号だけ見ていくとよい)

ALH区分
ALHとして実施

評価方法・評価割合
小論文(レポート)=70,実習成果=30

主題と目標
 次世代シークエンサーの活用が広まることにより、生命科学における研究は、大量のデータを数学的に解析するという傾向にある。特定の生き物が好きで生物学科に入学してきた学生にとっては残念なことに思えるかも知れないが、こうした解析を使いこなすことは、生物の外見からは分からない生命現象の謎を解き明かすことに欠かせなくなってきているし、働き方の多様性を必要とする女性の生き方にも必要となってくるのではないだろうか。近年では、解析に必要なソフトウェアはほとんどが公開されており、自分でスクリプトを書くことなく解析を進めることができる。しかし、こうした解析方法の進化は非常に目覚しく、このような解析を使いこなすには、やり方を覚える、というのではなく、英語で発表されている情報を自分で蒐集し、うまくいかないときのトラブルシューティングも自分でできるようになるということが肝である。本実習では、このような解析の入門として、次世代シークエンサーによるデータをゲノムにマッピングし、母方ゲノム由来の遺伝子発現を同定する。さらにその結果を、PCR法を用いて実際に確認する。

授業計画
1. 次世代シークエンサーのデータと解析(概論)
2. クラスターコンピューターの基本操作
3. Local blast+ 
4. 次世代シークエンサーによるデータのマッピング(ALH)
5. マッピングの最適化についての考察と、マッピングデータの可視化 (IGV)
6. ハイブリッドサンプルを用いたPCRによる断片増幅
7. 制限酵素処理による多型解析
8. 電気泳動による結果の検証とまとめ、Group discussion

時間外学習
 毎回課題があるので、自力で解いて、レポートを作成すること。

学生へのメッセージ
 この実習で習う内容も、あっという間に古くなるだろう。大事なことは、この実習を通して、英語の情報でも怖気づくことなく自分で蒐集し、新しい技術を積極的に採り入れていくという姿勢を身につけることである。実習テキストにやるべきことが全て書いてある実習ではなく、逆に、自分でやり方を見つけていくという進取の精神で臨んでほしい。

受講希望者は、メールのタイトルを「分子遺伝学実習」として、3月末までに佐藤宛にメールすること。場所・日時は希望者にのみメールで通知される。MACもしくはLinuxノートパソコンが必要になるので、持っていない学生は、メールにその旨を記すこと。また、受講前にクラスターコンピューターへのログインを得ておくこと。取得の方法については、日時と一緒に受講希望者にのみメール連絡がある。

学生の問い合わせ先
sato.atsuko@ocha.ac.jp