国際協力特論[23B2054]

科目名
Course Title
国際協力特論[23B2054]
Advanced Lecture of International Cooperation
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種 グローバル文化学環 クラス グローバル文化学環
コンピテンシー ○批判的思考力,○他者理解力,○内的統制感
カラーコード
単位数 2.0単位 履修年次 24

担当教員 小田 亜紀子
学期 後期
曜日・時限・教室
水曜 9 10 共通講義棟1号館404室

受講条件・その他注意
予めの専門知識は必要としません。授業で紹介する参考文献等を通じ、国際協力の重要テーマ、途上国の実情について議論・検討していきます。
原則として対面形式で実施しますが、外部講師による講義(日程調整中)は、オンライン(Zoomを使用したリアルタイム配信)で行う可能性があります。
アクティブ・ラーニング・アワー(ALH)として、2回分の授業を課題の実施(グローバル協力センター所蔵/独立行政法人国際協力機構(JICA)が制作・公開する図書・映像の講読・視聴、あるいはリアルタイムウェビナーへの参加)に振り替える予定です。
前期に開講する「平和と共生演習」(23N0005)と一部講義内容が重なります。履修登録の際は注意してください。

授業の形態
講義,一部オンライン授業あり

教科書・参考文献
特定の教科書は使用しません。参考文献は開始後、授業の都度提示・一部は配布します。

ALH区分
ALH(アクティブ・ラーニング・アワー)※を実施する

アクティブラーニングの技法
映像活用学習

評価方法・評価割合
小論文(レポート)=50%(最終授業後に提出するレポートの内容),発表=10%(授業内で行うプレゼンテーション全般),その他=10%(公開講座として実施する授業の大学ウェブサイト上での開催報告作成、その他グローバル協力センター広報への協力),授業への参加態度=10%(授業内での発言回数、授業後にmoodleで提出するコメントの内容等で判断する),ALH(アクティブ・ラーニング・アワー)=20%(ALHに関し作成・提出する概要メモ、授業でのプレゼンテーション、ディスカッションの内容等で判断する)

主題と目標
本講義は「国際協力学」の発展科目として、国際協力分野の重要事項について、より現場の視点と具体的な事例を紹介し、これらに基づいた考察を行います。時事問題にも触れながら、バランスのとれた理解を深めていきます。多様な文献・資料・映像・外部講師による講義などにより、国際協力の実際・現場の理解を深め、学際的・複眼的思考を養うことを目標にします。

授業計画
第1回
【オリエンテーション】授業の概要、到達目標を理解する。履修生の興味・関心を知る。参考資料(文献・映像)の主なものを紹介する。
第2回
【開発途上国の概観・SDGsについて】開発途上国の類型、現状について、参考データや映像を見ながら概観する。また、2015年9月に採択された国連持続可能な開発目標(SDGs)の概要・特徴・グローバルレベルでのモニタリング状況・日本での取組みの広がりなどについて概観する。
第3回
【国際協力の歴史】かつて被援助国だった日本がどのような経過をたどり援助国となったかについて、また他国と比較した日本の国際協力の特徴などについて概観する。事前に紹介する参考文献・映像を講読・視聴した所感・疑問などについて発表・ディスカッションを行う。
第4回
【JICAについて】開発途上国のSDGs推進を担う独立行政法人国際協力機構(JICA)の事業概要を理解する。
※外部講師(JICA職員)による講義・一般公開「SDGsセミナー」として開講する可能性あり。講師都合により、別の回に開講する可能性あり。
第5回
【海外の日系社会・日系社会支援】JICAが実施する国際協力事業の一部である海外の日系社会支援について概観する。また、日本人の海外移住の歴史についても概観する。
※外部講師による講義・一般公開「SDGsセミナー」として開講する可能性あり。講師都合により、別の回に開講する可能性あり。
第6回
【課題の実施(図書・映像の講読・視聴、外部セミナーへの参加:ALH)第1回】
複数提示する開発途上国・SDGs・JICAに関する図書・映像(アーカイブ映像・リアルタイムウェビナー)の中から1つを選び、講読・視聴・参加し、概要と所感をまとめる。
第7回
【第2−6回の振り返りとディスカッション】
@ALH第1回の概要と所感の発表・ディスカッション(履修生が多い場合は第2回ALHと分け、履修生の希望等も聞き発表者を指名する)
A講義で取り上げたテーマ・事例の中で考察・ディスカッションを深めることが望ましいものを担当教員がピックアップし、補足説明する。
Bその他講義全体を通じ生じた疑問や考察について履修生が発表する。
第8回
【開発途上国のSDGs達成に向けた取組み@】SDGs17ゴールのうち、「教育」「保健」「水・衛生」などからいくつかを取り上げ、JICAによる開発途上国の現場での具体的な取組みを理解する。事前に紹介する参考文献・映像を講読・視聴した所感・疑問などについて発表・ディスカッションを行う。
※外部講師による講義・一般公開「SDGsセミナー」として開講する可能性あり。
第9回
【開発途上国のSDGs達成に向けた取組みA】SDGs17ゴールのうち、「教育」「保健」「水・衛生」などからいくつかを取り上げ、JICAによる開発途上国の現場での具体的な取組みを理解する。事前に紹介する参考文献・映像を講読・視聴した所感・疑問などについて発表・ディスカッションを行う。
※外部講師による講義・一般公開「SDGsセミナー」として開講する可能性あり。
第10回
【開発途上国のSDGs達成に向けた取組みB】SDGs17ゴールのうち、「教育」「保健」「水・衛生」などからいくつかを取り上げ、JICAによる開発途上国の現場での具体的な取組みを理解する。事前に紹介する参考文献・映像を講読・視聴した所感・疑問などについて発表・ディスカッションを行う。
※外部講師による講義・一般公開「SDGsセミナー」として開講する可能性あり。
第11回
【課題の実施(図書・映像の講読・視聴:ALH)第2回】
複数提示する開発途上国・SDGs・JICAに関する図書・映像(アーカイブ映像・リアルタイムウェビナー)の中から1つを選び、講読・視聴・参加し、概要と所感をまとめる。
第12回
【第8−11回の振り返りとディスカッション】
@ALH第2回の概要と所感の発表・ディスカッション(履修生が多い場合は第1回ALHと分け、履修生の希望等も聞き発表者を指名する)
A講義で取り上げたテーマ・事例の中で考察・ディスカッションを深めることが望ましいものを担当教員がピックアップし、補足説明する。
Bその他講義全体を通じ生じた疑問や考察について履修生が発表する。
第13回
【外国人労働者問題とJICAについて】日本国内報道等でしばしば取り上げられ、SDGsとの関連でも取組みの推進が求められる外国人労働者問題の概要を理解する。開発途上国のSDGs推進を担うJICAが、外国人労働者問題に対し進めているアクションについて理解する。事前に紹介する参考文献・映像を講読・視聴した所感・疑問などについて発表・ディスカッションを行う。
第14回
【多文化共生とJICAについて】第5回で取り上げる日系社会支援、第13回で取り上げる外国人労働者問題とも関連する「多文化共生」の日本での状況について理解する。また、JICAによる日本国内での多文化共生の取組みの概要を理解する。事前に紹介する参考文献・映像を講読・視聴した所感・疑問などについて発表・ディスカッションを行う。
第15回
【まとめ(意見交換・議論)】@国際協力とはASDGsB外国人労働者問題C多文化共生 のいずれか1-2テーマについて、事前に履修生に希望を聞いたうえでいくつか論点を提示し、意見発表、ディスカッションを行う。

時間外学習
授業の最後に次回の授業範囲・参考文献を紹介するので、参考文献は事前にできるだけ目を通しておくこと。授業に欠席する場合は、moodleにアップロードする連絡・講義資料を必ず確認すること。また、外部講師による講義(一般公開講座「SDGsセミナー」として実施する予定)の大学ウェブサイト上の開催報告作成を指示することがある(「評価割合」の「その他」に該当)。

学生へのメッセージ
国際協力関連の科目を学ぶ方のみならず、予備知識のない学生の受講も歓迎します。担当教員は、独立行政法人国際協力機構(JICA)で中南米地域(アルゼンチン、ホンジュラス、ドミニカ共和国)での海外駐在を含め、開発途上国支援の実務経験を幅広く有します。国際協力分野の知見を深めることで、日本国内の課題にも対峙しうる「Think Globally, Act Locally」の姿勢を身に着けることを目指します。質問事項があれば、遠慮なくご相談ください。

学生の問い合わせ先
oda.akiko@ocha.ac.jp