NPO入門[24N0001]

科目名
Course Title
NPO入門[24N0001]
Introduction to NPO
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種 全学共通科目 クラス 全学科
コンピテンシー ○協働力,○問題解決力,○省察的思考力
カラーコード
単位数 2.0単位 履修年次 14

担当教員 平山 雄大
学期 前期
曜日・時限・教室
月曜 5 6 生活科学部本館126室

受講条件・その他注意
 原則として対面形式での実施を予定していますが、途中、必要に応じてオンライン形式(Zoomを使用したリアルタイム配信)で実施する回が挟まれる可能性があります。

 全15回の授業のうち2回分は、ALH(自発的な学習時間枠)として最終発表に向けたグループワークに充てる予定です。

 配布資料の共有やコメント提出等で、初回の授業からMoodleを使用する予定です。各自でMoodleへの自己登録を済ませておいてください。

授業の形態
講義,演習

教科書・参考文献
 教科書は指定しません。参考文献は、初回授業で配布する授業計画で紹介します。

ALH区分
ALH(自発的な学習時間枠)※を実施する

アクティブラーニングの技法
ミニッツペーパー(リアクションペーパー),問題基盤型学習(PBL:Problem Based Learning)

評価方法・評価割合
小論文(レポート)=【40%】レポートの内容(取り上げたテーマに対して自分自身の言葉で深い考察がなされているか等)を評価する。(8月11日提出締切予定)。,発表=【30%】中間発表(5月20日、5月27日予定)及び最終発表(7月22日、7月29日予定)の準備状況、発表内容を評価する。,授業への参加態度=【30%】毎回の授業後にMoodle上で講義へのコメントの提出が求められる。コメントを総合的に評価する。

主題と目標
■概要(主題)
 20世紀後半から、NPO(Non-Profit Organization、非営利組織)が、世界を揺るがす組織変革を起こして拡大してきた。特に冷戦の終結以降、国家、市場、市民社会はまったく新しい力関係にシフトし、その中で市民社会の役割が増している。

 本科目では、NPOを通して現代の社会問題を知り、その解決の方向性を探る。NPOは、政府(国や自治体)でも企業(営利団体)でもない、民間でありながら公共的な課題を担う市民の自主組織で、政府や企業だけでは解決できない社会問題(例えば子育て、貧困対策、まちづくり、環境保護、国際協力……)に取り組んでいる。NPOはさらに、権力の監視、社会問題に関する啓発や政策提言等も行っており、概して重要な存在であると言える。

 授業では、NPOに関する理論等についての講義に加えて、NPOで活躍するかたをゲストとしてお招きし、お話を伺う機会を設ける。また、現代の社会問題と対応策についてグループワークを行い発表する。前半は理論を中心に学び、後半はグループワークや発表が中心となる。

■到達目標
1. NPOの活動理念や特徴を知り、その存在が社会に与えている影響を理解する。
2. NPOの役割やその背景に潜む社会問題について、自らの考えを自分自身の言葉で述べることができるようになる。
3. NPOによる社会問題解決の方法を、グループワーク(事業計画書の作成)を通して学び、提案力、行動力を身につける。
4. 授業で学び得た知識を、履修生自身のボランティア実践や社会貢献活動に繋げる。

授業計画
第1回
【オリエンテーション】(4月8日)
授業の概要、到達目標、中間発表の課題等を理解する。また、履修生の興味関心を知る。
第2回
【NPOの定義と全体像】(4月15日)
NPOとNGOの違い、NPOの発展の歴史と現状を概観する。
第3回
【海外と国内におけるNPOの位置付け】(4月22日)
世界の中で日本におけるNPO活動は盛んと言えるのか、その位置づけについてNPO・NGOの国際比較を通して考える。
第4回
【寄付とボランティアとファンドレイジング】(5月6日)
NPO活動における寄付、ボランティア、ファンドレイジング(資金集め)等について知る。
第5回
【NPOの行政・企業との協働】(5月13日)
NPOと行政(政府)の協働、NPOと企業の協働等について概観する。プロボノ、BOPビジネス、コーズマーケティング等についても考える。
第6回
【中間発表(1)】(5月20日)
初回授業で配布・説明する中間発表の課題について、発表を行う。
第7回
【中間発表(2)】(5月27日)
初回授業で配布・説明する中間発表の課題について、発表を行う。
第8回
【ゲスト講師による講義】(6月3日)
外部からゲスト講師をお招きし、実例を用いた講義をしていただく。(詳細未定)
第9回
【ゲスト講師による講義】(6月10日)
外部からゲスト講師をお招きし、実例を用いた講義をしていただく。(詳細未定)
第10回
【NPOの経営】(6月17日)
実際にNPOの運営はどのように行われているのか。NPOの経営に必要な要素、組織体制、事業評価の重要性等について具体的に学ぶ。また、最終発表及びレポートの課題を理解する。
第11回
【開発途上国の教育問題―カンボジアの事例―】(6月24日)
開発途上国の教育問題を概観しながら、NPOの役割を考える。
第12回
【ALH:グループワーク(1)】(7月1日の授業に該当)
小グループに分かれて、「NPO事業計画書」の作成を行う。
第13回
【ALH:グループワーク(2)】(7月8日の授業に該当)
小グループに分かれて、「NPO事業計画書」の作成を行う。
第14回
【最終発表(1)】(7月22日)
グループごとに「NPO事業計画書」の発表を行い、その内容について討論する。
第15回
【最終発表(2)】(7月29日)
グループごとに「NPO事業計画書」の発表を行い、その内容について討論する。

時間外学習
 参考文献の講読を通した授業の予習、中間発表及び最終発表に向けた準備、レポートを作成するにあたっての情報収集・文献調査等が必要です。

学生へのメッセージ
 担当教員は、比較・国際教育学を専門としカンボジアやブータンの教育研究・地域研究を行う傍ら、関連するNPOの立ち上げ、運営、支援等を広く行ってきました。それらを通して得た知識や実務経験を、授業内容に反映させていきます。

 本科目では、NPOの定義、NPOとNGOの違い、NPOの成り立ちと歴史、ボランティアとは何か、社会起業家とは何か、NPOはどのように経営されているのか、NPOの役割と課題……といった問いに対する回答を、一方向の講義だけではなく、ゲスト講師との対話やグループワークを織り交ぜながら導き出していきます。国内外の社会問題に興味関心を有している学生の、積極的な参加を期待しています。

学生の問い合わせ先
 不明点等ありましたら、お気軽にお問い合わせください。

 グローバル協力センター講師 平山雄大(ひらやまたけひろ)
 hirayama.takehiro@ocha.ac.jp