共創デザインPBL(LIDEE演習)U[25R0004]

科目名
Course Title
共創デザインPBL(LIDEE演習)U[25R0004]
Project-based Learning on Design Thinking inTransdisciplinary Engineering U
科目区分・科目種 共創工学部共通 クラス 共創工学部
コンピテンシー ◎協働力,◎創造的思考力
カラーコード
単位数 1.0単位 履修年次 24

担当教員 長澤 夏子
藤山 真美子
学期 通不定期

授業の形態
演習

教科書・参考文献
授業時に配付する資料

ALH区分
ALHを実施しない

アクティブラーニングの技法
ブレインストーミング

評価方法・評価割合
その他=最終成果=50%,授業への参加態度=50%(発表など)

主題と目標
授業の概要:
共創工学共通科目として2〜4 年次のいずれかに通年で履修する科目である。 現在「デザイン」は物理的な造形行為を超え、技術や社会、生活を含めたイノベーションの核として位置づけられている。イノベーションとしてのデザインを生み出すための方法として、多様性のあるチームで課題に取り組み、社会や生活に対して新しい価値の創造を目指す、 社会の様々な問題をテーマとした文理融合・問題解決型のワークショップが有効である。本演習では、そのような課題解決に向けた具体的な「共創デザイン」の方法を習得するためのワークショップを実施し、学年を超えた多様な学生がこれに参加する。 本科目は共創デザインPBL(LIDEE 演習)Tで、すでにワークショップに参加し基礎的な手法は習得したものが履修するものであり、Tをこれから履修する初学者とグループを組んで、グループワークを行う。その際には、リーダーの立場で「共創デザイン」を生み出すためのリーダーシップを涵養するものである。

授業の到達目標:
さまざまな企業、教員、学生らで共創するように設計されたワークショップ・プログラムに参加する。各ワークショップのテーマに沿って、チームで演習課題に取り組み、共創デザインの方法を習得することを目的とする。自らリーダーシップをとり、チーム・ビルディングに取り組み(対話力)、講演会・見学・観察調査・ニーズ調査・リサーチなどによるインプットを行う(専門知)(発見力)。また、ブレイン・ストーミングなどの手法を習得しアイデアの創発を行い、定義・概念化を行う(発想力)。これらを、実践的なアイデアへと昇華させるために、モデルアイデアの提案、または試作やテストを行う(デザイン力)。工学分野の科学技術に関する知識を活用し、人間の行動や生活を中心としたライフ・イノベーションの創造プロセスを実践し学ぶ。共創する企業に向けた発表など、対外発表の機会を通じて情報発信についても学ぶ。

授業計画
授業計画:
2 つ以上のWS を選択して参加する。※WS の内容やテーマは毎年度変更される。

LIDEE Workshop 1(第1〜4 回分 または 第5〜8 回分)
(テーマ例:高齢者の外出を支援する/障害者プロテニスプレイヤーとの共創)障害者プロテ ニスプレイヤーによる講演「テーマ:海外遠征」
1. グループごとに、ディスカッションを行ったのち、テニスプレイヤーにインタビューを実施する。
2. インタビューの内容をもとに、ブレイン・ストーミングとディスカッションを行う。
3. また来日客の観察調査を実施する。外出や移動に関する、構造的な課題と分析と発見を行わせる。
4. アイデア提案とまとめ、プレゼンテーション、全体でのフィードバックを行う。振り返りを行う。人間側のサービス提案、環境側のバリアフリー提案など。ブラッシュアップののち、コンペに応募する。自己評価の記録、次回の目標を設定する。 (発想力)(デザイン力)(対話力) (太田裕治、 近藤恵、Julien Tripette、伊藤さとみ、伊藤貴之、土山玄、 Le Hieu Hanh、 佐藤有理)


LIDEE Workshop 2(第1〜4 回分 または 第5〜8 回分)
(テーマ例:プリンテッド・エレクトロニクス 新材料のある生活/材料メーカー・研究機関 との共創)
1. 研究機関、材料メーカーの開発者をゲスト講師として講演いただき、技術的課題のインプット「テーマ:プリンテッド・エレクトロニクスとはなにか」。
2. グループディスカッションを行う。
3. 研究所の見学。生活の中での利用場面を採取するためのフィールドワークの手法を学び、 実施する。プリンテッド・エレクトロニクスのケースで言えば、ユーザーを対象にニーズに関する個別聞き取り調査/ウェブアンケート調査などを行う。調査の項目は受講生自らが考えるように、教員がきめ細かなフォローを行う。
4. 情報を持ち寄って、グループごとにアイデア・ディスカッション。プレゼンテーション、 全体でのフィードバックを行う。振り返りを行う。プロトタイプ作成についてメーカーの技術者との技術的相談を行い、ブラッシュアップののち、技術アイデア・コンペへの応募。自 己評価の記録、次回の目標を設定する。 (専門知)(発想力)(デザイン力)(発見力) (大瀧雅寛、長澤夏子、河合英徳、秋元文、雨宮敏子、土田修平、坂田綾香)

LIDEE Workshop 3(第1〜4 回分 または 第5〜8 回分)
(テーマ例:市場のリデザインとシビックプライド/海外よりゲスト教授、コミュニティ・デ ザイナー、他大学の建築学生との共創)
1. 築地市場の豊洲への移転直前、移転後の築地市場の跡地利用に関する提案をテーマとする。ゲストによる講演『パリの市場跡地の変遷レアル』『コミュニティ・デザイン』講義を 行う。
2. マインドマップ、ブランドマトリクスの手法を理解して実施する。
3. 築地市場へのフィールドワーク、デザイン演習を実施する。
4. フィールドワークの結果をグループごとにプレゼンテーションを行わせ、空間設計デザインや、コミュニティ・デザインの提案を行い、全体でディスカッション、振り返りなどを行う。自己評価の記録。 (元岡展久、藤山真美子、宮澤仁、埋忠美沙、遠藤みどり) (デザイン力)(対話力)(発見力)(発想力)

時間外学習
受講者は、各ワークショップが終わるごとに、共創能力と対応した自己評価(ルーブリック)を行い、教員からの評価を踏まえ、次のワークショップでの、自己の目標を作って参加し、それらを高める工夫ができたかを、自己評価する。さまざまな学年が混ざったワークショ ップに参加し、グループでの立場を変えることで(専門知)(発見力)(発想力)(デザイン力)(対話力)を養う。

学生へのメッセージ
・本授業は、集中授業として実施される(主に、土曜日の13:00-17:00など)。

・WorkShopの実施計画が決まった時点で参加募集を行う。学外活動も含まれる場合があるため、学生教育研究災害傷害保険等に必ず加入すること。

・本授業は、各回テーマに沿った形で、多様な学年・学生でのチーム編成によって学習能力が高まるように組み立てられているため、高学年で参加する本科目では、グループ内でのリーダーシップをとることが求められる。

・本授業は、多様な学年・学生でのチーム編成だけでなく、学外関係者も含めた形でWorkShopが組まれる。このような特殊な授業であるため、実施参加希望を出した後に欠席(公欠等を除く)した場合、WorkShopの運用にも支障をきたすことから、担当教員に事前に相談・報告するなど十分に配慮すること。無断欠席等は減点対象とする。

・共創デザインPBL(LIDEE演習)TとUは、一体として授業を行うので連続して受講すること。Uでは上記の「授業計画」欄に記載されたガイダンスへの参加と2つ以上のWorkShopへの参加が単位取得条件となる。