流体物理学[23C2032]

科目名
Course Title
流体物理学[23C2032]
Fluid Mechanics
科目区分・科目種 物理学科 クラス 物理学科
コンピテンシー
カラーコード
単位数 2.0単位 履修年次 3

担当教員 冨吉 良徳
学期 前期
曜日・時限・教室
月曜 3 4 理学部1号館201室

受講条件・その他注意
力学と電磁気学が履修済であることを仮定します。
ただし、ベクトル解析など必要な数学は復習します。

授業の形態
講義

教科書・参考文献
準教科書:
今井 功 著「流体力学」(岩波書店、物理テキストシリーズ9)
巽 友正 著「流体力学」(培風館、新物理学シリーズ21)

ALH区分
ALHを実施しない

アクティブラーニングの技法
AL技法は授業に用いない

評価方法・評価割合
期末試験=60%(簡単な問題を出題します。),小論文(レポート)=40%(学期末レポートを1回課します。)

主題と目標
液体や気体は簡単に形を変えることができ、「流れる」という運動の形態を示します。
液体と気体を一括して流体と呼び、その運動を調べる学問が流体物理学(流体力学)です。

この講義では、流体力学の初学者を対象に、
1.流体の数学的記述法
2.流体の運動方程式
3.運動方程式の解について知られている幾つかの結果
を扱います。

流体は連続的に広がった無限の自由度を持つ物理系です。このような物理系を場といいますが、
1では、場の数学的記述法を学びます。
2では、流体を記述する最も一般的な方程式としてのナビエ・ストークス方程式を理解します。
3では、粘性のない流体(完全流体)と粘性のある流体(粘性流体)それぞれについて、良く知られている結果を理解することを目標とします。

授業計画
以下の内容について講義します。
(各回数は目安であり、講義の進度や履修者の理解に応じて変更があり得ます)

流体力学の概観[4回]
・流体とは?
・場を扱うために必要な数学の復習(ベクトル解析など)
・基本的な概念の導入(オイラー描像とラグランジュ描像、連続の式、流線、流跡線など)

完全流体について[6回]
・完全流体の運動方程式(オイラー方程式)
・ベルヌーイの定理および他の諸定理
・ポテンシャル流(渦なし流れ)[2回]
・水面波[2回]

粘性流体について[5回]
・粘性流体の運動方程式(ナビエ・ストークス方程式)
・レイノルズの相似則
・クエット流などの典型的な流れ[2回]
・粘性流体中の物体の運動

また、以上の内容について、学期末にテストとレポートを行います。

時間外学習
流体力学の教科書を自分で好きなものを選んで、読んでみてください。

学生へのメッセージ
気になる点や不明点があれば、授業中にいつでも質問をして構いません。授業後でも疑問があれば、質問に来てください。研究室は理学部1号館102室です。