心理統計法(心理学統計法)[24D6011]

科目名
Course Title
心理統計法(心理学統計法)[24D6011]
Psychological Statistics
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種 心理学科 クラス 心理学科
コンピテンシー ◎批判的思考力,◎創造的思考力,◎問題解決力
カラーコード
単位数 2.0単位 履修年次 2

担当教員 伊藤 大幸
学期 前期
曜日・時限・教室
火曜 7 8 共通講義棟1号館203室

受講条件・その他注意
・社会調査士資格の標準カリキュラム【D】社会調査に必要な統計学に関する科目に認定されています。ただし、心理学科の必修科目でもあるため、授業内では主に心理学的な題材やデータを扱います。
・パソコンを利用した演習を行います。授業にはノートパソコンを持参してください。

授業の形態
講義,演習

教科書・参考文献
【教科書】山田剛志・村井潤一郎. (2004). 『よくわかる心理統計』ミネルヴァ書房. ISBN:4623039994.
【参考文献】南風原朝和. (2002).『心理統計学の基礎−統合的理解のために』有斐閣. ISBN:4641121605.
【参考文献】清水優菜・山本光. (2020).『研究に役立つ JASPによるデータ分析:頻度論的統計とベイズ統計を用いて』コロナ社. ISBN: 4339029033.
【参考文献】清水優菜・山本光. (2021).『研究に役立つ JASPによる多変量解析:因子分析から構造方程式モデリングまで』コロナ社. ISBN:4339029165.

ALH区分
ALHを実施しない

アクティブラーニングの技法
ミニッツペーパー(リアクションペーパー),復習テスト

評価方法・評価割合
期末試験=40%,その他=40%(毎回の予習課題、確認課題),授業への参加態度=20%

主題と目標
心理学や社会科学の研究を行う上で必須となる統計的なデータ解析手法に関する基礎的事項について学習します。データの特徴を要約する記述統計の手法と、手持ちのデータから確率論的に一般化可能な知見を得ようとする推測統計の手法について、基本的な理解と分析のスキルを習得することを目的とします。手順だけを追った「マニュアル」的な解析に陥らず、研究の文脈やリサーチクエスチョンに応じて解析を柔軟に計画、実行、解釈できる力を身に着けるため、数理的理解(数式による理解)、概念的理解(ことばと図による理解)、手続き的理解(分析の手続きの理解)をバランスよく構築することを目指します。到達目標は以下の通りです。

1.心理学や社会科学の研究を行う上で、なぜ統計的手法が必要となるのかを説明できる。
2.図表や記述統計量(平均値、標準偏差、相関係数など)によるデータ要約の方法を理解し、的確に計画、実行、解釈できる。
3.確率論に基づく信頼区間の推定や統計的仮説検定の手法を理解し、的確に計画、実行、解釈できる。

授業計画
1 心理学と統計学
2 単一の変数の記述(1):データ、尺度水準、視覚化
3 単一の変数の記述(2):代表値、散布度、標準化
4 2変量関係の記述(1):効果量
5 2変量関係の記述(2):相関係数、連関係数
6 推測統計の基礎(1):母集団と標本
7 推測統計の基礎(2):正規分布と中心極限定理
8 推測統計の基礎(3):標本分布と信頼区間の推定
9 推測統計の基礎(4):帰無仮説検定
10 1標本の推定と検定
11 2つの平均値の比較(t検定)(1)
12 2つの平均値の比較(t検定)(2)
13 3つ以上の平均値の比較(分散分析)(1)
14 3つ以上の平均値の比較(分散分析)(2)
15 精度分析と検定力分析

時間外学習
予習課題:毎回の授業前(前日まで)に、テキストの内容に関する課題を提出する。
確認課題:毎回の授業後(2日後まで)に、授業内容に関連する課題を提出する。

学生へのメッセージ
統計法の知識とスキルは心理学の研究はもちろんのこと、日常生活や仕事の幅広い文脈で活用することができます。マーケティング、経営、人事、保険、金融、教育、医療、スポーツなど、多様な分野で統計が利用されています。また、心理臨床の実践においても、「エビデンスに基づく実践」の理念が広がっており、科学的な研究知見を読み解くことのできる統計の知識が必須となります。ぜひ高い目的意識をもって授業に参加していただければと思います。
主体的で深い学びを実現するため、毎回の授業で予習課題と確認課題を実施します。授業外学習は比較的多く求められる科目ですが、その分、みなさんの理解やスキルは大きく向上し、今後の学びや研究活動の基礎になると思います。

学生の問い合わせ先
ito.hiroyuki@ocha.ac.jp