地理情報学[26R3013]

科目名
Course Title
地理情報学[26R3013]
Geographic Information Science and Technology
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種 文化情報工学科 クラス 文化情報工学科
コンピテンシー ○創造的思考力,○問題解決力
カラーコード
単位数 2.0単位 履修年次 23

担当教員 宮澤 仁
学期 前期
曜日・時限・教室
火曜 5 6 @共通講義棟1号館107室 A共通講義棟1号館201室

受講条件・その他注意
本科目は、公益社団法人日本地理学会が認定する資格「GIS学術士」の認定科目(カテゴリB)である。授業計画は当該資格取得のために必要とされる内容となっている。
地理学の基礎知識として、1・2年次に「人間と空間」(文化情報工学人文学系基礎科目、文教育学部科目)、「地図学」(文教育学部科目)などを履修しておくことが望ましい。3年後期に開講する、演習に比重をおいた「地理情報学演習」を履修することで、GISの力を高めることができる。

授業の形態
講義,演習

教科書・参考文献
矢野桂司 2021.『GIS 地理情報システム』創元社および授業時に配付する資料

ALH区分
ALH(自発的な学習時間枠)※を実施する

アクティブラーニングの技法
ミニッツペーパー(リアクションペーパー),ピア・エディティング,問題基盤型学習(PBL:Problem Based Learning)

評価方法・評価割合
小論文(レポート)=50%(学期末に提出),授業への参加態度=50%(リアクションペーパー、発言など)

主題と目標
文化情報工学発展科目群の人文情報学系科目として2・3年次前期に履修する選択必修科目(6領域(歴史・地理・言語・文化・芸術・思想)から2領域を選択)の一つである。
地理情報学は、人文学のひとつである地理学にデータサイエンス・情報科学を接合した分野であり、地理空間情報の統計的・数理的な分析に基づき、地表で生じるさまざまな現象を理解することを主な目的とする。地理情報システム(GIS)は、地理空間情報の分析に欠かせない情報処理基盤である。本科目では、地理空間情報およびGISについて講義し、専門知識を習得するとともに、GISソフトの操作方法の学習を通じて、その利用に対する関心を高める。

授業の到達目標:
1. 地理空間情報およびGISについて講義し、地理空間情報の種類およびデータ構造から、GISがもつ可視化を含むさまざまな分析機能までの専門知識を習得する。(専門知)
2. GISソフトを用いて、さまざまな地理空間情報を読み込み、地図として可視化し重ね合わせたり、属性データについて編集したりするまでの基本操作が行えるようになる。これを通じて地表のさまざまな現象の立地および空間的関係を理解できるようになる。(発見力、発想力)

授業計画
第1回
導入(演習)
社会において普及が目覚ましいWebGIS の中から代表的なものを選んで使用してみる。その体験を通じて、地理空間情報およびGIS の学習に対する関心を高める。(発見力)
第2回
地図と人間の歴史1 近世以前(講義)
地理空間情報は、地図のかたちで、人間社会とともに長い歴史をもつ。近世以前の古地図を取り上げ、人間の歴史におけるその役割や意味、作られ方を学び、地理空間情報と人間との関係に対する関心を高める。(専門知)
第3回
地図と人間の歴史2 近現代(講義)
近代測量技術の確立と地理空間情報・地図作製技術の高度化について、それを促した人間社会の動向と関係づけて理解し、地理空間情報と社会との関係に対する関心を高める。合わせて近代以降の科学的測量に関する専門知識を得る。(専門知)
第4回
地図のデジタル化とGIS(講義)
デジタル時代の地理空間情報とGIS の発展および概念と構成について専門知識を得る。(専門知)
事例を通じて GIS が、豊かで活力がある、安心安全な社会をつくるために、さまざまに活用されていることを理解し、さらなる応用を考えるための基礎とする。(発見力)
第5回
空間データの構造、地理情報標準、既存のデータ(講義)
地理空間情報に特有のデータ構造を学ぶとともに、互換性確保を目的とした地理情報標準について理解する。既存の地理空間情報について知る。(専門知)
第6回
GISの基本機能 空間データの可視化(視覚化)、地形表現、空間検索、オーバレイ、バッファリング、ネットワーク分析(講義)
GIS には、データの作成から蓄積や検索、各種の可視化や解析手法が基本機能として装備されていることを学ぶ。(専門知)
GIS の機能が多岐にわたることを知り、研究や社会において応用できる範囲が広いことを理解する。(発見力)
第7回
GISの操作方法1 基本操作、空間データの可視化(講義+演習)
GIS ソフトのひと通りの操作を学ぶ。地理空間情報のサンプルデータをGIS に読み込み、可視化するための操作を習得する。また、空間参照系(測地系、座標系、投影法)を理解し、GISにおけるその扱い方を学習する。(専門知)
第8回
GISの操作方法2 属性データの編集(講義+演習)
地理空間情報における属性データの構造を理解するとともに、GIS におけるその編集方法を身につける。(専門知)
第9回
【アクティブ・ラーニング1】 GISの操作方法3 属性データの自作(演習)
第8回で学ぶ属性データの編集について受講生各自が実践し、独力で属性データを作成できるようになる。(専門知、発想力)
第10回
GISの操作方法4 主題図の作成(講義+演習)
第9回で作成する属性データとポリゴンデータをGIS 上で結合して主題図を作成する。データと用途に応じて適切な可視化の方法を選択できるようにする。(専門知)
第11回
【アクティブ・ラーニング2】 GISの利用(1) 統計地図の作成(演習)
統計地図の作成は、GIS の操作方法の習熟に適している。GIS の機能を組み合わせて、異なる集計単位の統計地図を独力で作成できるようになる。(専門知、発想力)
第12回
GISの利用(2) ジオデモグラフィクス(講義+演習)
ジオデモグラフィクスは、小地域(geo)の人口統計(demographics)であり、人口の地域的・空間的な詳細分布を把握できる。ジオデモグラフィクスの分析例や応用例を知るとともに(専門知)、人口特性に基づく地域の類型化を行う。(発見力)
第13回
地理空間情報の取得、作成、活用1 国土数値情報の活用(講義+演習)
国土数値情報の整備理由や項目を理解する。国土交通省web サイトからデータをダウンロードし、GIS で可視化することを通じて、地表のさまざまな現象の立地や空間的関係を理解できるようにする。(専門知、発見力)
第14回
地理空間情報の取得、作成、活用2 基盤地図情報の活用(講義+演習)
基盤地図情報の整備理由および項目や満たすべき基準について理解する。そのうえで、国土地理院web サイトからデータをダウンロードしてベースマップとしてGIS に読み込み、地表のさまざまな現象の立地や空間的関係を理解できるようにする。(専門知、発見力)
第15回
まとめ(演習)
この科目のまとめとして、合評会形式で、受講生が授業中にGIS で作成した地図について批評する。これを通じて、地理空間情報の処理や可視化について、用途に応じて適切な手法を選択できるようになることを目標とする。(発見力、発想力)

時間外学習
次回の授業範囲について事前に配布する資料の内容に基づき予習し、作業内容のイメージをもって授業に取り組むこと。

学生へのメッセージ
毎回の授業終了後にリアクションペーパーの提出を課す。地理空間情報およびGISに関する専門知識の習得度および関心度向上については、リアクションペーパーの内容を基本に評価する。地理空間情報の分析に関する発想力および分析結果とそれに基づく課題の発見力については、リアクションペーパーのほかにレポートの内容と合評会での発言を基本に評価する。

学生の問い合わせ先
オフィスアワー、連絡先は初回の授業において提示する。