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言語情報学
[26R3015]
科目名
Course Title
言語情報学
[26R3015]
Linguistics and Information Science
授業言語
Language
Japanese
科目区分・科目種
文化情報工学科
クラス
文化情報工学科
コンピテンシー
◎批判的思考力,◎創造的思考力
カラーコード
単位数
2.0
単位
履修年次
2
〜
3
年
担当教員
伊藤 さとみ
学期
前期
曜日・時限・教室
月曜
9
〜
10
限
文教育学部1号館308室
授業の形態
講義,演習
教科書・参考文献
小泉政利編著『ここから始める言語学プラス統計分析』(2016 年、共立出版)の第一章〜第
六章、第14 回のみPruitt&Roelofsen(2013)より
ALH区分
ALH(自発的な学習時間枠)※を実施する
アクティブラーニングの技法
シンク・ペア・シェア,ブレインストーミング
評価方法・評価割合
小論文(レポート)=45,授業への参加態度=45,ALH(自発的な学習時間枠)=10
主題と目標
文化情報工学発展科目群の人文情報学系科目として3年次前期に履修する選択必修科目(6領
域(歴史・地理・言語・文化・芸術・思想)から2領域を選択)の一つである。
言語情報学は、言語学の諸分野とデータサイエンスの手法を合わせた分野である。言語学を
構成する下位分野には、大きく分けて、形態論、統語論、意味論、語用論、音声学、音韻論が
ある。それらの各分野の基本的な概念と分析を講義し、専門知識を習得するとともに、言語実
験を設計する方法、及び、結果を分析するための統計的手法について学ぶ。
1. 言語情報学は、言語学の諸分野とデータサイエンスの手法を合わせた分野である。言語学を構成する下位分野には、大きく分けて、形態論、統語論、意味論、語用論、音声学、音韻論がある。それらの各分野の基本的な概念と分析を講義し、専門知識を習得するとともに、言語実験を設計する方法、及び、結果を分析するための統計的手法について学ぶ。形態論、統語論、意味論、語用論、音声学、音韻論などの言語学の基本的な概念について、日本語、英語、中国語などの言語を例にとって講義し、言語の分析に関する専門知識を習得する。(専門知)
2. 自身の母語といろいろな言語を比較することを通して、言語の特異性と普遍性を見出す訓練を行う。(発見力、発想力)
3. 言語学の各分野における言語実験を用いた研究事例を読み、特定の言語事象についての実験をデザインする方法を学ぶ。(デザイン力)
授業計画
第1回 導入
言語学の歴史を紹介し、言語学のどの分野でも用いられるミニマルペアの概念を講義と演習
を通して習得する。(専門知)
第2回 第一章「形態論」
形態素は、意味を持つ最小の単位であることを説明し、
実際に文やフレーズを形態素に区切る演習を通して、形態素を見極める訓練を行う。(専門
知、発想力)
第3回
研究事例として、「持って学校に行く」と「学校に持って行く」の理解速度に差があるかを
測る言語実験の例を読み、類似の実験をデザインする。用いる統計的手法は、二元配置の分
散分析を取り上げる。(デザイン力)
第4回 第二章「統語論」
統語論の研究の中心である移動現象を取り上げ、様々な語の移動と意味の変化を理解し、自
分の母語で同様の現象がないかを探究する。(発見力)
第5回
研究事例として「学生が3人来た」は言えて、「学生が3人笑った」が言えないのはなぜかを
説明した仮説と、その仮説を検証した実験を読み、類似の実験のデザインを試みる。用いる
統計的手法は、線形混合効果モデルを取り上げる。(デザイン力)第6回 第三章「意味論」
意味論の「意味」は、単語や文が現実世界で具体的に何を指しているのか、であり、その定
義は素朴集合論に基づいていることを学ぶ。(専門知)
第7回
「誰か」という不定の存在を表す量化子と、「どれも」という全称を表す量化子を取り上
げ、「誰かがどれも食べた」と「どれも誰かが食べた」の違いを説明する仮説と、その仮説
を検証した実験を読み、類似の実験のデザインを試みる。用いる統計的手法は、二元配置の
分散分析を取り上げる。(デザイン力)
第8回 第四章「語用論」
我々の日常生活には、文が単語の意味の合成以上の意味を表すときがある。それを「言外の
意味」と呼んでいる。語用論は、このような言外の意味を理解する枠組みを作ろうとする理
論である。その理論について学び、日常生活で発見した「言外の意味」を理論の枠組みで説
明を試みる。(発見力)
第9回
「キリンの何頭かは首が長い」は、すべてのキリンの首は長いことを知っている大人にとっ
ては奇妙に響く文だが、子供は必ずしもそう判断しない。子供を対象に「すべて」と「何頭
か」の違いが理解できているかを検証する実験を読み、語用論の枠組みへの理解を深める。
用いる統計的手法は、ロジスティック回帰を取り上げる。(専門知)
第10回 アクティブ・ラーニング1 「言語実験を設計しよう」
第一章から第四章までの講義の中で、自分が実験してみたいと思った分野を一つ取り上げ、
実験を実際にデザインし、クラスで共有する。(発想力、デザイン力)
第11回 第五章「音声学」〜第六章「音韻論」
発音の仕組みと日本語を例に取った音韻体系の講義を通して、音声学と音韻論の違いについ
て理解する。(専門知)
第12回
「おんなごころ」と「おんなことば」などを例に取り、日本語の濁音化の規則についての仮
説と、その仮説を検証した実験を読み、類似の実験のデザインを試みる。用いる統計的手法
は、カイ二乗適合度検定を取り上げる。(デザイン力)
第13回 イントネーションと意味の関わり
イントネーションがコミュニケーションでは大きな役割を果たすことはよく知られている。
文イントネーションの一般的な傾向を講義し、イントネーションを「見る」方法を学ぶ。
(専門知)
第14回
英語の選択疑問文と、選択肢を含むyes/no疑問文は、同じ語の組み合わせからなりながら、
イントネーションだけで区別される。この区別に関与する要素はどのようなものかを明らか
にした論文を読み、同様の現象を身近で考えてみる。用いる統計的手法は、線形混合効果モ
デルを取り上げる。(専門知)(発見力)
第15回 アクティブ・ラーニング2 「Praatをインストールして自分の声を見てみよう」
実際にPraatをインストールし、自分の声を録音し、クラスで共有して声の高低や話し方が違
いとして認識できるのかどうかを考察する。(発見力)
時間外学習
各章ごとに、テキストを読んで実験デザインを考案してください。
学生へのメッセージ
言語学は身近な言葉を新しい観点から見るものです。日常生活でも授業で習った現象を意識していると、いろいろアイディアが浮かぶと思います。楽しんで取り組みましょう。
学生の問い合わせ先
ito.satomi@ocha.ac.jp